こんにちは、kikoです。
我が家は築120年越えの母屋とそれを挟むような形で築30年越えの2階建ての建物と、築10年ほどになる2階建ての建物の3つの建物で構成されています。
それってどんな形よ
そう思われた方、コの字型をイメージしてくださいね。
田舎によくある敷地内同居ではなく、うちは完全なる同居でして、部屋数はめちゃくちゃ多いし、トイレの数も10個近くあるのですが、お風呂とキッチンは1か所のみです。
玄関は3か所くらいあります。
2022年現在では使う玄関は1か所だけですけどね
そんな我が家で、今回ご紹介するのは2012年に私と主人の結婚を機に建てられた書院と呼んでいる建物です。
ここは本堂の横にあるため一階はお寺の行事などでも使えるようになっていて、お坊さんの待機所になっていたり、会議をしたり、義父の友人が日本に来日する際に宿泊していただいたり、海外から来られた方に向けてお茶やお花、お琴などを披露していただける部屋になっています。
要するに、普段自分たちの生活では使わない部屋ですね。
そしてここの二階に私たち夫婦とわんこの部屋がありました。
2022年現在はほぼ使っていませんが、そのうち掃除して来客用の宿泊場所にしたいなと思っています。
書院が出来るまで
では『書院』をご紹介します。
写真は2012年頃ですね。建設途中、何度かお邪魔して写真を撮らせていただきました。
『書院』と呼ばれる建物は、120年の母屋に比べて、めちゃくちゃ現代風ですよ!
なんて言ったって、基礎がありますからね。
母屋は礎石の上に建ってます.。下は土です。
基礎
上記は家の基礎を作っている段階。
1階は座敷と広い廊下、小さなキッチンとトイレと倉庫。
2階が私たちの暮らす部分となり、小さなキッチンとトイレ、洋室が3つと物置が一部屋出来る予定。
1階と2階
下記は基礎の上に木材が経ちはじめてからにになります。
基礎の上に柱が立ち、たくさんの木が使われています。
柱が太く、しっかりしていて、頑丈そうです。
新しい木の良い香りが全体に漂っていて、出来てから数年間ずっといい匂いでした。
こうやって写真を見ていると、コンパネで隠れる前の木材の美しさって見れなくなるのがもったいないくらいですね。
ここまでくると今の部屋の様子が想像できます。
窓が入り、壁が出来る手前。階段やしっかりとした床がだんだんと出来上がってきました。
1階は明るい緑の塗り壁。2階は私が選んだ壁紙を貼ってもらう予定です。
天井
いったいどれくらいの量の木材が使われているのか。
まだ色の白い新しい木がまぶしい天井。
これがこの後見えなくなるのは、惜しいなと思わず思ってしまいます。
外壁
他の箇所がだいたい出来上がってきてから、玄関を造っていただいたのですが出来上がるまでどんな形のものが出来るのかわからなくて、出来たときには屋根の形状にびっくりしました。
ここだけでも、すごくお金かかってます…。
義父のこだわり?なのかな
ここには載せられていませんが、出来上がった玄関の内側の天井には大工さん秘蔵の屋久杉が使用されてます。
1階の和室に使われている建具などもシンプルですが、一つ一つ手間暇かけて職人さんが作ってくれたものです。
内装に関しては『純和風建築の内装』と題して別記事で載せたいと思います。
建ててから10年が経ち
2012年の建設から今年で10年を迎えた我が家は、あの建てた頃の木の香りもほとんどしなくなりました。
この玄関の特殊な屋根は、残念なことに建ててから数年もせず雨が漏るという事態(※普通の雨ではなく、横から風にあおられるような大雨のとき)となり、瓦の葺き替え(銅板)を一度行いましたが直らず、結局屋根の上にさらにかぶせ物をして雨漏りを防ぐということになっています。
外側の白かった柱は少しずつ濃い色へと変化し、黒ずんでいる個所もできて、いい感じで時を刻んでいます。
10年の時を経て変わっていく様も楽しめるのが日本家屋のいいところ。
雨漏りというアクシデントはありましたが、おおむね美しいまま経過中です。今のところ、外壁や屋根などのトラブルはありません。
日本家屋、素敵なんですよ.
もっと若い人にも良さが伝わるといいのに
我が家のような純和風の家はきっとこの先そう増えはしない建物だと思います。むしろ減少の一途でしょう。
でも大工さんが一つ一つ時間をかけて丁寧にしっかりと造られた家。
たくさんの木材を使って、日本瓦を乗せて、漆喰を塗って作った家。
無くなっていくには惜しい建物だと思います。
我が家の母屋は今の時点で120年超えていますが、この新しい建物もきちんと手を入れてあげれれば100年は優に持つ造りだと思います。
ただ100年後も住める家であるためには手をかけてあげなければいけません。
それには結構お金もかかります。
なので私たちの代以降のことはわかりませんが、それまでは出来る限り大切に維持していきたいと思います。
そういう手をかけた部分を今後発信していければなと考えています。
古い家、古民家と言われないものでも、手を入れてあげることで自分らしい暮らしが出来る。
古い家、昔ながらの日本家屋の素晴らしさが多くの人に伝わって、残していけるように。